Tokyo Bandwagon

A required reading, as Tamaki san was cast as the 60-year-old rock 'n' roll father in the TV drama based on this novel.  Given that the author, Yukiya Shoji, is also from Ashahikawa, Hokkaido, and just three years junior himself, I highly doubt that he did not have Tamaki san in mind when he created this joyful, adorable character who sings like no one else.  Yet, I cannot find any report or interview to confirm my suspicion, and of course there are many talented musicians from the North.  There is also the saying that a prophet is not respected in his hometown, but perhaps Japanese mindset does not operate in that way?

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〈東京バンドワゴン〉シリーズ

【小路】堀田家で倉科さんが一番好きなキャラは誰ですか?

【倉科】勘一おじいさん。江戸っ子の「てやんでぇ」って感じが好き。何か事件が起きると探偵よろしく解決に乗り出していくあのアクティブさがいいですよね。こういう方って今本当に少なくなりましたし、時代もどんどん変わっていくわけですが、この小説を読んでいると、変わらないものもあるんだなあって思える。うちも大家族で、そんなに裕福ではないけれど、それはそれですごく幸せだったなという思いもあるので。そういう感覚が堀田家にもあるのかなと想像しながら読んでいるんですけど。

あと、伝説のロックンローラー我南人も素敵ですよね。あの毎回出てくる「LOVEだねぇ」っていう決め台詞には、いつも泣いちゃいますもの。

【小路】ほんと?不思議なのはこのシリーズを読んでくださった読者の方は、みんな我南人が大好きだって言ってくださるんです。僕の中ではこの小説の主人公は一応今83歳の勘一だったんですが、いつのまにか我南人のほうが人気が出ちゃった(笑)。

【倉科】やっぱり我南人の「LOVEだねぇ」の台詞が効いているんですよ。あの台詞はどうやって出てきたんですか?

【小路】たぶん忌野清志郎さんの「愛しあってるかーい」っていうのが頭にあって、それが「LOVEだねぇ」になったと思うんですよ。でもこの台詞は一作あたり一回か二回くらいしか言ってないのに、何か我南人のキャッチフレーズみたいになっちゃいましたね。

【倉科】意味わからないところで突然我南人が「LOVEだねぇ」って言う。そこに語り手のサチおばあちゃんが「意味わかんないけど」って突っ込む場面もすごく私は好きなんです。

このサチおばあちゃんはもう亡くなっていて幽霊なんですけど、語り口がとてもやわらかで優しい気持ちになりますね。サチおばあちゃんのことは、孫の紺とその息子の研人にしか見えないという設定も好きです。

【小路】幽霊が語り手だとどこでもすぐ行けて何かと都合がいい(笑)。

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てやんでぇ:《「何を言ってやがるんだ」の意》江戸っ子が、相手の言葉を否定するときにいう語。
一応:いちおう (tentatively)
台詞:せりふ
語り手:かたりて (narrator)
突っ込む:つっこむ (to interrupt)
幽霊:ゆうれい
設定:せってい
堀田:ほった
勘一:かんいち
我南人:がなと
藍子:あいこ
花陽:かよ
紺:こん
研人:けんと
青:あお
玉三郎:たまさぶろう


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