暗くなってしばらくすると、オリオン座など冬の星座の明るい星々がよく見える季節になりました。夕方の西の空には金星が明るく輝いています。明け方の東の空には、まだ目を引く明るさではありませんが、火星が見えてきました。新年が始まって間もない1月5日の明け方には、しぶんぎ座流星群が見頃となります。11日には半影月食があります。注意深く観察すると、月がわずかに光を失ったことに気がつくかもしれません。月は21日に火星に、28日には金星に接近します。
1月の日の出前の南東の空には火星が見えています。
21日には、4日後に新月を迎える細い月が火星に近づきます。この日、火星は月のすぐ右に見えていますが、明るさが1.4等とあまり明るくないため少々見つけづらいでしょう。また、火星の特徴である赤い色もまだ分かりづらいかもしれません。火星の右下には、明るさで勝る、さそり座の赤い1等星アンタレスも見えています。
火星はこれから東へ東へと移動していくため、今年火星がアンタレスの近くに見えるのは今の時期だけです。この機会に2つの赤い星の接近を楽しんでおきましょう。火星は10月6日の地球最接近に向けて徐々に明るくなっていきます。今から火星の位置を知っておき、明るさや位置の変化を追いかけてみるのも面白いでしょう。
1月27日:日の入り後の西の空に注目しよう
1月の日の入り後の西の空には、2019年末よりやや高度を上げた金星が明るく光っています。
28日には金星に新月後の細い月が近づき、目を引く眺めとなります。日が沈んで空が暗くなり始めたら、西の方角が開けた場所で観察をしてみてください。
月は1日で大きく移動するため、前日の27日にはまだ金星より右下のずっと低い位置にあり、見つけるのが難しいかもしれません。翌日29日には、金星の左上の高い位置まで移動します。
空に明るさが残るうちはなかなか分かりませんが、空が十分に暗くなると、月の暗い部分がうっすらと光っているのが分かります。この現象を「地球照(ちきゅうしょう)」と呼びます。太陽に照らされて明るく輝く地球が月の暗い部分を照らすために起こります。
金星はこの後徐々に高度を上げ、3月25日には東方最大離角を迎えます。
アンタレス:Antares
さそり座:Scorpius / 蠍
しぶんぎ座:Quadrans Muralis / 象限儀
流星群:りゅうせいぐん (Quadrantid meteor shower)
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